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2010年4月25日日曜日

誓いの羊蹄山

かねてからの約束通り、小紅と会うためにくれないが呼び出された場所は・・・あの " 羊蹄山 " であった。

ニセコにそびえ立つ羊蹄山の姿は、とても雄大で・・・それを見るものを感嘆させるものがあるのだ。
小紅とここで会うのは、いつ以来になるのか~そう、あの日皆で集まった「羊蹄山の誓い」以来になるだろう。





※ こうして、この3人が揃うのも随分と久しぶりの事なのだが~見えない絆で結ばれた戦友と言えよう。


指定された時刻きっかり、羊蹄山の頂上に、・・・くれない小紅は同時に姿をみせたのである。


くれない 「よぉ、久しぶりだよな・・・そのつんけんした顔も元気そうで何よりだぜ、小紅。」


小紅 「いきなりのご挨拶ね、くれないくん・・・あら、1号は一緒じゃなかったの?」


くれない 「あぁ、ちゃんと来てるさ・・・その辺でも、ぶらついてるんだろうぜ~気ままだからな w 」


1号 「あい?・・・呼んだか、小紅。」


ほどなく、頂上に3人目の1号が姿を現した・・・きっと近くには、ローズマリーも潜んでいる事だろう。


小紅 「・・・いつも大変ね、1号。。。くれないくんのお守りばっかりさせられちゃって ^^; 」


1号 「あいあい、問題ない・・・くれないは、こうみえて、けっこう " よい子 " さんだから。」


くれない 「・・・って、おいおい、オレは幼児扱いなのかよ!」


しばらく振りではあるが、これまでの経緯のおかげというか~すぐに昔のように戻れるそういう関係であった。


小紅 「じゃ、さっそくだけど、本題に入るわね・・・くれないくんが今追っかけてる件についての事だけど、

実は、うちの方でも追ってた~ある事件とかなり重複していることがわかったのよ。」


くれない 「・・・たしか、小紅んとこの里のもんも関係してるって話のやつか?」


小紅 「抜かりないのね・・・あの子は、いまのところ大丈夫だと思うけど、

念のため里からサポートを数人つけて様子をみているところよ。」


くれない 「そうだ・・・オレの依頼人だったザーボンの秘書のカリンさんの件だが・・・。」


小紅 「それも手配しておいたわ・・・いまは、りんどうくんが影となりガードしているはずだから大丈夫よ。」


くれない 「そうか、助かるよ・・・あいつなら巧くやってくれるだろうしな。」


小紅 「・・・くれないくん、あなたのいつものやり方では、危険の渦に飛び込んでいくようなものだわ。」


1号 「問題ないよ、あたしが守るから・・・。」


小紅 「そうね、たしかにそれは心強いことだけど・・・でもね、あの男をみくびっていてはダメよ。」


くれない 「・・・ん?~あの男っていったい誰のことだ、ザーボン・ヴァンペイユの事か?」


小紅 「いいえ、彼はまだ善良なものよ・・・あの男、 " ドリアン・モントーン " に比べたらね。」


くれない 「誰だ・・・その " ドリアン・モントーン " ってやつは?」


小紅 「一言でいうなら、戦争屋よ・・・ " 悪魔の武器商人 " と呼ばれているのだけど、

その実体はのベールに包まれていて、真の正体を知るものはほとんどいないと言われているわ。」


くれない 「そんな大物がこの件の黒幕だって言うのか・・・しかし、そんな名前聞いたことなかったが。。。」


小紅 「いくつもの名前や顔を持っているらしくて、その存在自体が半ば伝説と化している化け物よ。

それに、不可思議な能力を持っているという話もあって、歴史の裏に巣食う悪魔そのもののような人物ね。」


小紅の話す衝撃の内容によって、くれないは自分の知らない事実を知ることになった。

事態は、考えているよりもはるかに重くなっており、もはや予断を許さない状況であると言えるだろう。


くれない 「ちっ・・・このままじゃ、マジで世界大戦に突入しちまうって事かよ!」


~あの日、皆で固く誓いあったこの同じ羊蹄山のてっぺんで、想い新たに決意をするくれないである。

何も変わらない日常のはずが、ゆっくりとウィルスに侵されていくような、そんな感覚を覚えるのであった。



・・・つづく。



ナレーション 「・・・旧知の間柄である小紅から聞かされた話の内容は、くれないに重い衝撃を与えた。


あの " 闇の黙示録編 " 以降、世界は平和を取り戻したかにみえていたのだがどうやらそうではなかった。

・・・この世界を蝕もうとする " 病魔 " が~刻々と、人知れずの中で侵攻していたのである。


くれないとは違う、もうひとりの本編の主人公というか・・・ヒロインの " 小紅 " がついに登場致しました。

彼女には、重要な秘密があり・・・極めて強力なとある能力を有しています。  ※ 本編をご参照ください。


さてさて、この先どうなりますのやら~それは、書いてみないことにはわかりません ^^;  ←おい!


ではでは・・・またここで、この時間に~またお会いすることにいたしましょう w 」





※ ある意味、怒らせると・・・超こわ~いという噂の小紅さんは、くれないも一目置く存在なのであります ♪

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