それは天の悪戯であろうか~何の予告もなしにふたりは出会ってしまい、運命の歯車が動き始めたのだ。
幼い頃、無理やり引き剥がされたという事もあり~ " 不知火 " は母親という暖かい存在を全く知らないが、
どこか直感的に~兄の愛人である " カリン " に惹かれて、その向こうに母の面影を重ねたのかもしれない。
※ ザーボンとは母親が違う訳だが、そのせいもあってか・・・不知火は繊細で傷つきやすい性格だった。
突然の出来事に動揺を隠し切れない不知火と違って・・・やはりカリンはいろんな意味で大人であった。
知識として " バンペイユ家 " の内情はある程度知っていたし、何しろ自分を愛人として契約してる相手、
・・・そのザーボンの実弟である訳なので、若干複雑な思いはあるが~そこは充分に自制できる範囲だった。
カリン 「せっかくゆっくりされているのに、お邪魔しちゃったみたいね~では、日を改めて出直しますわ w 」
不知火 「い、いや、ちょっと待ってください・・・それじゃあなたが兄さまに叱られてしまう!
兄さまに無断で~ここに勝手に入り込んでたボクがいけないんだ・・・ボクがもう帰りますから。」
カリン 「うふふ、それこそわたしが社長に叱られてしまうわ、そうね~じゃあこうしましょうか ♪
わたしはこれから、頼まれてる用事をするので・・・その時少しだけ手伝ってもらうってのはどうかしら?
ちょっと重いものの移動とかもあって、貴方に手伝ってもらえると随分助かるんだけどなぁ~っ w 」
仕事柄というか、人の扱いには慣れてるカリンであったので、うまく " 彼 " を言い包めるのは簡単であった。
その後、ふたりで仲良く用事をしたので~予定してたよりも時間的にかなり余裕ができたのだ。
カリン 「ありがとう不知火さん~おかげで助かりましたわ、では・・・ちょっと奥で用事してきますね。」
短くそう礼をいうと彼女は、いなくなってしまい・・・途端にすることがなくなってしまった不知火。
しばらくすると~向こうで、「きゃっ!」という小さな悲鳴が聞こえたような気もしたのだが・・・
程なく、キャビンの奥に引っ込んでいたカリンが、きわどい水着姿で不知火の前へとふいに現れたのだ。
カリン 「こんな格好でごめんなさいね~ジャグジーの掃除してたら、急にホースが外れてしまって、
全身がびしょびしょになってしまったものだから・・・、服が乾くまでこの姿で失礼させてね。」
不知火 「・・・えっ、いやそのボクはちっともかまわないのですが・・・あなたが平気なら問題ありません。」
カリン 「うふふ、お兄さまと違って、とってもやさしい人なのね~ありがとう、不知火さん。」
トロピカルドリンク片手に潮風を受けながら佇むカリンは、不知火にとって、とてもまぶしく映った。
そんなカリンに質問されるがままに~それなりに返事はしていたのだが、実はよく覚えてはいない。
まもなく、洋服も乾き・・・時間に追われるようにカリンは " 微笑 " を残し、社の方へと戻っていった。
~あとには呆然と突っ立っている不知火がただひとり・・・彼女の去っていった方向をみていたのだ。
不知火 「・・・あれが、兄さまの " 愛人 " のカリンさんか。。。まるで、記憶の中にだけうっすらとある
ボクの " 母さま " と一緒にいたみたいなそんな気がしたなぁ~もっとよく知りたい・・・あの人のことを!」
日の暮れたあとも、じっとキャビンに篭り、不知火は怪しい考えに己の身を置くのであった。
・・・つづく。
ナレーション 「・・・おやおや、なんだか危ない方向へと進んでいくような " 彼 " こと不知火くんですが、
ある事を除いては、基本、過保護に~まぁ甘やかされて育った面のある不知火は実の母を知りません。
父である先代が元気な間はそれでもよかったのですが、ザーボンが跡を継いでからというものは、
どうもこれまでとはベクトルも狂ってしまったようで・・・ " 彼 " の環境もずいぶんと変化していったのです。
こう見えても、それなりに帝王学や護身術は身につけているので、そこは問題ないのですが~^^; (謎)
ではでは・・・またここで、この時間に~お会いすることにいたしましょう。」
※ このロケ地も、事前にチーフがみつけてきてくれた場所でございまして~これがその証拠のSSっす ♪
" ゆーいち " ・・・って?
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・・・ども、かれこれまた半年が経ってしまいましたね~ってことで、例の如く更新しちゃいます
(謎)ブログを更新するにあたって、SS撮って加工しないといけなくなったんで・・・約5ヶ月振りにINしました
w5月くらいにラキボの前で落としたままだったのですが・・・まぁ~すっかり更地になった場所にポツンと ♪ ※ 神出...
13 年前
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